こんにちは、星読み占い師カノンです。
今日は、ドラマレビューです。
ドイツの資産家令嬢になりすましたアンナが盛大にお金を踏み倒していくお話
<Netflixより>
ドイツの大富豪の令嬢をかたり、NYの上流階級をあざむいたアンナ・デルヴェイ。彼女は野心的な起業家か、それとも詐欺師か? ひとりの記者が、彼女の真実に迫る。
出演:アンナ・クラムスキー、ジュリア・ガーナー、アリアン・モーイエド
実話&実在の人物をネタ元にしたドラマで、ニューヨークを舞台に繰り広げられた詐欺の真相に迫ったものです。
ロシアからドイツへの移民となった少女アンナが、大きな野望を胸に秘めてNYへ渡り、大掛かりな詐欺を働くのですが、事件当時はまだ25、6歳だったというから驚きです!
アンナは、“信託財産6千万ドルを相続予定のドイツの資産家の令嬢”になりすまして、NYの上流階級のセレブたちを次々に騙して取り込み、自分の名前のついた超セレブ社交クラブを立ち上げようと画策。
銀行や投資家たちからお金を出させ、社交界のセレブたちに寄生します。
さらに、自分はいつでも資産家の父親から送金してもらえる、ということをキメ台詞にして豪遊の限りをつくし、その代金をすべて踏み倒していくのです笑
支払いに関して少しでもツッコまれると、「銀行の送金手続きの不手際」を主張し続け、自分には責任はないことを喚き散らします。
いくらファッションが完璧で振舞いが堂々としていたとしても、いくらチップを毎回100ドル札で払っていたとしても、、そんなに信用って簡単に得られるものなのでしょうか??
失礼ながら、そんな小娘相手にNYのセレブ階級の大人たちがこぞって騙されていく様は、見ていて滑稽でしかなかったし、お金などの目に見えるものに釣られて、相手の本質を見誤る人ばっかりなんだな、と思ってなんとも言えない気持ちになりました。
アンナに1ミリも魅力を感じることができず、まわりの騙された人々にも共感できず、ドラマとしてもきちんと描ききれていない部分が多くて、不完全燃焼的な感じでとても残念な印象で終わりました。
(このドラマが好きな人、ごめんなさい)
アンナのとっつきにくさはマニフェスター的!
さて、そんな残念ドラマですが、見ていてなかなか興味深かったのが、アンナの振舞いです。
いつも笑顔ひとつ見せずに、眼光鋭い感じで自分の利益を計算しているような風情を漂わせています。
たま〜にニコリとすることがあっても、それは相手を落とすためであって、まったくナチュラルな感じがない!
でも自分の夢(野望)を語るときにはとても強気。それをまわりが助けてくれて当然という感じでわがまま放題。
誰にも媚びない姿勢・・・と言えば聞こえはいいかもしれませんが、はっきり言ってとっつきにくそうだし感じが悪いです笑
そんなアンナを見ながら、「ヒューマンデザインで言ったら、きっとアンナはマニフェスターだな〜」と思ったのでした。
ヒューマンデザインでは、私たち人間を大きく4つのタイプに分けることができるのですが、その1つにマニフェスターがありましたね。
マニフェスターのオーラは、閉じていて人をはねつけるような、外に押し出すようなエネルギーと言われています。
ちょっと見で、「あ、なんか怖そう!」と思われてしまうようなオーラなのですね。
これ、まさにアンナやん!と笑
そして、マニフェスターの人にとって重要なことは、自分のやろうとしていることをまわりに宣言してから実行に移していく、というものでした。
アンナは「私は世界で最高の社交クラブをつくるわ!!」とまわりに宣言して、協力を求める・・・というか、野望達成のために人々を使いまくる、という感じで頑張っていこうとしていました。
もし彼女がマニフェスターなら、これは正解!な動きでしたね笑
妄想や妄言には海王星が絡んでいる可能性大!
今度は、西洋占星術的な観点でみてみましょう。
アンナは、自分をドイツの資産家の令嬢と偽り、苗字をそれっぽい名前に変えてNYのセレブたちの間に溶け込んでいきます。
そしていつも「父が送金してくれる」「父に頼んでなんとかしてもらう」と「父」をダシにしているのですが、少し都合が悪くなると、「父との仲がうまくいってなくて」「父は私が成功することを本当は望んでいないの」などと、今度は「父」を悪者に仕立て上げるのです。
苗字に関しては、「母方の旧姓を名乗っているの」などと言っていましたが、調べを進めいていくと母方の旧姓でもなんでもないことが分かり、実際にはお父さん含め家族とはほとんど絶縁しているような状態でした。
ですが逮捕された後も、完全に嘘だとバレるまではこの設定の自分を演じ続けているのでした。
そんなふうに、事実ではないことを思い込む、というのは、海王星が絡んでいそうですね。
海王星が意味するのは、形や実態のないもの全般です。
夢、憧れ、幻、芸術、イメージの世界、占い、心理学、芸術などなど。
アンナの場合は、小さいときから空想癖がありそうな感じでした。
自分が理想とする世界への強い憧れ。
自分のイメージした世界を現実のものと思い込む力は、海王星と月のアスペクト(角度をとること)で表現されるでしょう。
月は私たちの感情的な面や、素のキャラクターを表しています。
なので、月と海王星がアスペクトをとると、理想が高かったり、夢見がちだったり、芸術的センスにあふれていたり、心理学やスピリチュアルに興味があったり・・・という傾向があるでしょう。
アスペクトによっては、海王星の影響が強く出すぎて、非現実的な夢を追いかけたり、妄想癖があったり、スピリチュアルに傾倒しすぎたり・・・ということにもなりそうですね。
アンナの場合は、海王星に完全に飲み込まれているような感じですね。
現実と妄想の世界の境界線が曖昧になっていることに、本人も気づいていなかったのかもしれません。
水星と海王星のアスペクトは悪く出ると嘘つきや詐欺師になるかも
海王星と月のアスペクトだけなら、本人のキャラであって、それを対外的に強く押し出していくような感じではないのですが、海王星と水星がアスペクトをとっているとしたら。
水星は、コミュニケーションや知性を表していました。ビジネスの場でも水星は強く機能しますね。
海王星が水星とアスペクトをとると、良い面が出れば、繊細な感性で目に見えない抽象的な事柄を理解する能力だったり、果てしないイマジネーションの広がりから、芸術的な分野や創作の分野で能力を発揮できそうですね。
ですが、海王星の力が強くなりすぎると、言うことが大きすぎてどこまでが本当??とまわりから思われたり、自分の妄想を現実のことのように思い込んで話したりしそうですね。
虚言癖が慢性化して、嘘つきと思われてしまうこともあるでしょう。
アンナの場合は、自分の野望達成のために、嘘の設定を強くまわりに押し出して言いくるめていくという、完全なる詐欺師テクニックを使っていたわけですが、本人は「これはビジネスよ!あと少しで成功したのに!!」と言い放っていました。
たまに追い詰められると、言い逃れるために平然と嘘をこれでもかと重ねていきました。
そこには罪の意識のようなものは、まったく見えませんでした。
海王星は、曖昧にさせる=感覚を麻痺させる、というような意味もあったりするのでね。
自分を責めたり罪悪感を感じたりしないように、無意識にフィルターがかかるのかもしれません。
突然変異的にモンスターが生まれることもあるよね
そんなふうに分析しながらドラマを見ていたのですが、1つだけ「おお、これは!」と私的に嬉しい気づきがありました。
ドラマの終盤で、アンナを取材していた記者が、ドイツに住む両親の元へ取材に行ったときのこと。
きっとアンナは幼少期につらい時期を過ごしたのではないか、とか、両親との確執があったのでは・・・、などと予想しながら記者は取材を進めていくのですね。
ですが、両親はアンナを愛していたし、むしろ両親サイドからしてみれば、「アンナが私たちを捨てたのだ」という認識だったのです。
そのときに母親の口から、
「犯罪者や問題をおこすような人は、家族関係や家庭環境に問題や原因があったに違いないとみんな言うけれど、そんなことはない。もともとそのような素養を持って生まれた人もいるのだ」
というような言葉が飛び出すのです。
これを聞いて、おおー!と。
こんな大事なセリフを、3分ぐらいしか登場しなかった母親にサラッと言わせるのねー、とちょっとビックリ。
でも、これは真理だよな、と個人的には納得させられたのでした。
なんでもかんでも家庭や両親のせいにはできないよな、と。
もちろんそこに原因がある事例もたくさんあるでしょう。
ですが家族の中にあっても異質な存在というものが、突然変異的に登場することもあると思うのです。
それはもはや本人の個人的問題であって、本人の持って生まれた性質に原因があったり課題があったりするのだろうと思うのです。
それをいちいち親が・・・とか、家庭環境が・・・、などと言われたり責められたりしても、親としてはなすすべがないでしょうね。
まぁ、まわりがいくら推測したところで、本当のところは本人にしか分からないのです。
きっと私たちは、親や家庭に責任を押しつけることで安心したいのでしょうね。
そうやって無理矢理にでも原因を見つけないことには、未知のものに対処できない恐怖を感じてしまうからでしょう。
さて、アンナは実在の人物で、ここ数日ネットニュースなどでも取り上げられていました。
彼女はまだ31歳です。
彼女の人生はこの後どのように展開していくのでしょうか。
どんな人生になったとしても、自分のしたことの責任は自分でとることになる、という真理に気づけるといいですよね。
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